賃貸併用物件、オーナーが売りに出す理由
前回の続き。
オーナーが賃貸併用物件を売りに出す理由を、内覧時に聞いた。
オーナー「元々、老後に賃貸収入が入れば、と思って建てたんだけど…介護する親も居なくなって一人になって、これからは駅近のマンションでも住み替えようかと思って」
ということだった。
既に60代くらいのオーナー。駅近で、スーパーも徒歩圏内の便利な場所へ住み替えることを考えたのかもしれない。
w工務店に話を聞きに行く
さて、その頃平行して新築一戸建ても検討していた。w工務店モデルハウス見学で気に入った平屋。但し、注文住宅というよりは、規格が決まっていて、それが、998万円〜ということだった。見に行った平屋、998万円~の話の回のw工務店↓
打ち合わせの日に、またまた体調を崩した、おか。今度は猫パパが、おかと留守番で、猫ママがw工務店に行くことになった。
w工務店では、モデルハウス内覧の時の感じのいい営業マンがいなくて、ちょっと年配の人がいた。
その頃、前回登場した賃貸併用物件にかなり心が持っていかれていて、断るつもりで来ていた。3回目のミーティング。
断る理由は明確だった。
w工務店の規格物件では、こちらのニーズに合わない。
やっぱり、注文住宅じゃないとダメだ。
猫パパに、断って来る!と言って家を出て来ていた。
偉い人vs猫ママ 偉い人が出て来た理由
年配の男性は、柔和な顔付きで、名刺を差し出した。なんと肩書き付きの偉い人。わざわざお隣りの県からいらしたらしい。
偉い人「実は担当の者が、インフルエンザになってしまって…今日は私1人なんです?…あれご主人は?」
猫ママ「それが、子供の体調が悪くて…今度は私が来ました。」
偉い人「そうですか。前回はご主人に色々新築にかかる値段の面で細かくお話させていただきましたが、他に何か奥様の方からご質問ありますか?」
猫ママ「そうですねぇ。あの、短刀直入に言うとですね、凄く素敵なお家なんですけど、そちらの工務店さんの規格に合わないんです。うちの子、車椅子なんで。」
w工務店は、家をローコストに抑える為に、いくつかパターンを決めて設計費、材料費を抑えて規格化してある。
つまり、決まった形の家を売ることで、ローコストにし、その分色々高級な作りにしていた。
デザイン性、高気密高断熱…。
だけど高級オシャンティーは求めてなくて、おかと暮らすには色々問題があった。
猫ママ「もう今日は断ろうと思って来ました。」
偉い人「いやあーちょっと待って下さいね。その為に私が来てるんですよ。ちょっと特殊なケースって聞いていたんでね。今からこちらの店の者を紹介しますんで、希望を言って下さい。」
猫ママ「……。」
ベテランの女店長登場 規格型ハウスをこちらの希望に
女店長「はじめまして。お子様のことをお聞きしました。奥様の要望を仰って頂ければ、こちらも努力いたしますので。」
猫ママ「はぁ…。まずですねー、お風呂が狭いですね。1坪では厳しいかな、と。」
女店長はさらさらと、間取り図にメモ。
「あと玄関が複雑ですねー。出来れば入ってまっすぐリビングに入れた方がいいです。」
これが、玄関の間取り図。こんなに何度も角度を変えて家に入るのは無理ーー。ちょっと変わったデザインなのだ。
女店長「確かに、これで車椅子は大変ねー。ウチの母親も車椅子なんですよ。確かにこれはっちょっとねぇ。あとは?」
猫ママ「あと、扉は引き戸がいいですねぇ。お風呂の扉も引き戸で、1坪以上は欲しいです。」
猫ママ「お風呂の浴槽も、扉に入って平行がいいです。」
こちらの希望をさらさらと言い、女店長は偉い人に色々確認を取っていた。
偉い人「いいよ。オッケー、そっちには言っておくから。」
みたいなことを…。おそらく設計の話だと思う。w工務店が本気を見せてきて、希望を言った手前、猫ママは断われなくなってしまった。。。
うう。
女店長「ご希望通りのものを設計と相談して作ってみますね。」
Y氏の教え 新築は高級品 価値はやがて下がる
お家ブレーンY氏は、新築の価値は、25年経てばほぼゼロになる、という。実際、30年も経てば、土地の値段しか残らない。
だから、土地の値段が高い中古物件かつ住みやすい家を探してくれていた。
賃貸併用物件がまさにそれ。土地が広く、将来住まなくなっても切り取って売ればいいと言っていた。
新築は高級品だ、とも。
どんなに高い家をローンで買っても返済が終わったころに、価値がゼロになるって、その事実を直視すると迷ってしまった。
お手頃で、耐震バッチリで綺麗なら中古物件でも本当はいい。
問題はバリアフリー。お風呂。中古物件はリフォーム費用もかかるし…。
何を優先にすべきか。
家を建てるのは、皆迷うだろうねぇ。猫山さんちは、更にバリアフリーっていう新たな項目があって厄介よ。せめてもの救いが土地の安い田舎だということ。
・・・・猫山さんちの迷走は、まだまだ続く。